不可能とは為さざるなり実際にやれば出来ることを、まだやってもみないのに、頭からそんな面倒なことは出来やしないなどと、自分で決めかかっているようなことはないだろうか。

全国のお店を回ってみて、いつも不思議に思うことは、その街で、ズバ抜けて忙しい繁盛店といわれるようなお店ほど、実にいろいろな統計や、面倒な商品管理などを克明にやっているのに驚かされる。

また、反対に暇な店ほど、何もやっていない。いろいろ対策を問われるので、ではこんなことをやってみたらと販売分類や商品管理などのやり方を話してみると、頭から私共ではとてもそんな面倒なことは到底やれませんと尻込みしてしまう。

そのくせ、やらせてみると結構やれるものなのである。多くのことは、出来るか出来ないかではなく、やるかやらないかである、と言える。

かつて、初代理事長は「とびある記」のごとく、日本中をくまなく訪れ、行く先々で小売業で働く人々と語り合い、小売業の在り方を自らの体験を土台にして説いたそうです。その話の核心は不変であり、同じ話でも新たな共感を与えるものであった、といいます。

「出来るか出来ないかではなく、やるかやらないかである」というこの言葉も、自身の体験と多くの店を見た上での“実践的経営訓”だけに説得力をもって響いてきます。

1997年9月