言ったことはやったことにならない言ったことはやったことにならない。聞いたこともやったことにならない。

どんな小さなことでも、それをやり遂げて行くことは困難な事である。

“発心(ほっしん)は易く、継続は難し”

小さなことを積み重ねて行くことが、ほんとうに大きなことなのである。

“不言実行、有言実行”

そのいずれかを問わない。ただやることである。―企業経営に限らず、何事も先ず実行力だと私は思う。この言葉を座右の銘とし、自身の生活に鞭打ってきたのである。

「実行なきところ成果なし」「実践は理論に先行す」とも、初代理事長は説いています。

戦前のオリオン堂洋品店の経営、我が国初のVC・全東京洋品商連盟への参画、戦時下の日本商業報国隊の結成と企業整備の推進、そして戦後のガラス張り公開経営運動と、小売業運動家としての一貫した行動は、すべてその場面場面での実践から生み出された哲学によるものと思われます。「言ったことはやったことにならない」―この単純にして実はむずかしいことだからこそ、初代理事長自身も絶えず戒め鼓舞しなければならなかったのでしょう。昭和五十九年十月の初代理事長協会葬において配られた冊子の表紙には、次の文言が記されています。―小さなことを積み重ねて行くことが、ほんとうに大きなことなのである―と。

1996年12月